TQE合格者インタビュー

【第80回TQE「特許明細書(機械)<英→日>」合格】
矢野 仁奈子さん

1. 自己紹介をお願いいたします

第80回TQEで特許明細書(機械)の英文和訳に合格し、翻訳者登録をさせて頂いた矢野仁奈子と申します。現在は製造業の会社で勤務しつつ、翻訳者として仕事を始める準備を進めています。

2. これまでの英語学習歴を教えてください

元々英語が好きだったので、学生のころから英検を取ったりスピーチコンテストに出てみたり、カナダへ留学をしたりと、積極的に英語に触れる機会を作っていました。

3. これまでの翻訳学習歴を教えてください

1年ほど前からサン・フレアアカデミーの通学講座を始め、「はじめての翻訳文法」、「はじめての特許翻訳」、「特許明細書A中級」、「特許明細書A上級」と進みました。
 毎週課題の提出があるのですが、自分以外の受講生の方の回答も配られるので、自分の回答と見比べることができ、とても参考になりました。同時に、自分も見られて恥ずかしくない回答を出さなければ…という気持ちから、緊張感をもって課題に取り組むことができました。通学講座では教材の解説だけではなく、辞書についての話やリサーチの仕方、先生イチ押しの仕事道具(おすすめの椅子やキーボードなど)といったことも教えて頂け、仕事に対するイメージが湧きましたし、受講生同士での情報交換もできてモチベーション維持にとても役立ちました。

4. 翻訳をしようと思ったきっかけを教えてください

会社での仕事以外に何か強みになることが欲しいと思い、自分が好きなことや向いていることは何か考えた結果、ふと翻訳に思い至りました。
 分野については、案件数の多さから特許かな、と漠然と考えていましたが、やはり文系学部卒業の私には難しいのでは?もしTQEに合格できても、その先のお仕事があるのだろうか?という不安もありました。ただ、アカデミーの先生方や事務局の方ともお話しして、文系出身の多くの方が翻訳者として活躍していること、また技術系の方でも自分の専門分野といえるのはごく限られた範囲であり、毎回その分野の翻訳が依頼されるわけではない、一から勉強しなくてはならないことも多い、ということを伺い、未知の分野でも勉強する意欲さえあれば、文系であることにそこまで引け目を感じる必要はないのだと感じ、特許翻訳の道を選びました。

5. TQEを受験されたきっかけは何ですか?

ぼんやりと翻訳の勉強を始めようかと考えていたときから、どうせやるなら仕事としてできるようになりたいと思っていたので、仕事に直結すると言われているTQE合格が自然と目標になっていました。

6. TQE合格のために苦労した点、悩んだ点はどういったことでしょうか

よく目にする簡単な単語なのですが、しっくりくる訳語がどうしても見つからないものがいくつかあり、最後まで悩まされました。

7. 苦労した点、悩んだ点はどのように解決されましたか

結局何がベストな訳語なのかは分からないままでしたが、内容的にみて大きく外れていないであろうことは最低限確認するようにしました。ですが、やはりピタっとくる訳語ではなかったので、講評でも、「もっと〇〇というニュアンスで訳した方がよい」といったアドバイスを頂きました。
 中々普通の辞書には載っていない訳語が回答とされていることもあると思いますので、経験を積んで自分の中のバリエーションを増やしたり、辞書環境を整えて様々な訳語に当たるチャンスを増やしたりと、小さな努力を積み重ねていくしかないと思っています。

8. 今回合格された分野を受験するために参考になる書籍、資料、ウェブサイトなどはありますか

機械分野に限った対策は特にしなかったのですが、「翻訳の泉」のウェブサイトを一通り読み、翻訳するうえで間違えやすいポイントを頭に入れておくようにしました。課題を訳しながら、少しでも気になるところは「翻訳の泉」をサイト内検索して解説がなかったか調べ、考え方が誤っていないか確認しながら進みました。また、課題となっている明細書の全文はもちろん、引用されている明細書も読んでみて、技術的な背景を理解するように努めました。
 その他、TQEに直接役立ったわけではないのですが、私は前述の通り文系大学出身で、技術的な勉強をしたことがなかったので、テクノロジー関連の新聞記事や新書などを普段から読むようにし、興味のある分野や話題の分野から、少しずつ知識を蓄えるように意識していました。

9. これからの翻訳者としての計画を教えてください

計画とは少し違うかもしれませんが、品質やスピードにおいて、高いレベルで安定感のある翻訳者になりたいです。久石 譲さんの著作で、『感動をつくれますか?』(久石 譲著、角川書店)という本があるのですが、その中で、一定レベル以上のパフォーマンスを「常に」発揮できるのがプロ、というくだりがあり、心に残っています。高品質なものを1回だけ作れば良いのなら、できる人は沢山いるが、継続的によいものを出せる人は少ない、ということです。今回の合格に甘んじずに、レベルを維持することはもちろん、少しずつステップアップして「常に」よいものを生み出せるようになりたいです。
 あとは、せっかくやりたいことに挑戦できるチャンスを与えられたので、あらゆることに興味をもち、楽しみながら取り組んでいきたいです。

10. TQE合格を目指して勉強中の方々に、メッセージをお願いします

TQEでは1点の重みが大きいので、とにかくミスをなくすことが一番かと思います。見直しは段落単位、文単位、最後に単語1語ずつで見ていくようにし、訳抜けがないように、原文と訳文を見比べて蛍光ペンで塗りつぶしながら確認しました。その他、スタイルで減点されないこと、日本語として不自然なところがないか違った視点で訳文を見てみることなど、地道な確認作業にかなり時間を割きました。ある程度のレベルの完成度から更にブラッシュアップしてよい訳文にしていこうと思うと、投入時間の割には良くなっている実感がなく、そんな中でも考え続ける体力も必要だと実感しました。とても地味な作業の繰り返しでしたが、与えられた時間の限りよりよいものを目指す姿勢が、合格につながったと感じています。

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