TQE合格者インタビュー

【第88回「医療機器<英→日>」合格】小酒井 朋子さん

1.自己紹介をお願いいたします

第88回TQEの医療機器分野(英文和訳)を受験し、翻訳実務士の認定をいただいた小酒井朋子と申します。昨年(2018年)の秋からフリーランス翻訳者として働いています。フリーランスになる前は、計12年ほど社内翻訳をしていました。

2.これまでの英語学習歴を教えてください

子供のころ、「apple」と発音したら上手いと親にほめられたのが嬉しくて、そこからすっかり調子に乗って今日まで数十年英語の勉強を続けています(笑)。幼いころはラジオやテレビの英会話で勉強したり、学生になってからは英会話教室へ通ったり、ひと昔前はTOEICなどの問題集にかじりついていた時期もありました。現在はオンライン英会話で、日頃書き溜めている英語表現や文法、解釈などの疑問点についてあれこれ質問しています。海外に住んだ経験はないのですが、地元である横須賀市にはアメリカ人が多く住んでいるので、幼いころから英語やアメリカ文化に触れる機会は多かったです。また、自分には海外在住歴がないという点が、今では英語を一生学び続けるための良いモチベーションになっています。日本語の勉強も大事なのは言うまでもありませんが。

3.これまでの翻訳学習歴を教えてください

これまでの20年間で、一日セミナーから半年間のレギュラーコースまで、断続的に翻訳講座を受講してきました。内容は、基礎的な講座に始まりメディカル系や工業系など専門的なものまで、その時の興味に合わせて様々です。また、社内翻訳者になる前の数年間は、翻訳チェッカーの仕事をしていました。当時は「いつになったら翻訳者になれるやら…」と途方に暮れることも度々ありましたが、チェッカー時代に様々な訳文に目を通した経験が今とても役に立ち、現在の自分を後押ししてくれていると感じています。他の翻訳者さんの訳文を見ると学ぶことが多いので、現在も時々校閲のお仕事をいただいています。

4.翻訳をしようと思ったきっかけを教えてください

子供のころから読み書きするのが好きで、大学は映画脚本を専攻したものの、脚本で食べていくのはなかなか難しいので、卒業後、一度は一般事務職に就きました。でも、これからの人生を考えたらどうしても書く仕事がしたくて、好きな「英語」と「書くこと」を組み合わせて翻訳を目指すことにしました。自分が翻訳をすることで少しでも世の中のお役に立てたら素敵だな、と思ったその時の気持ちは今も変わりません。

5.TQEを受験されたきっかけは何ですか?

フリーランスになる前に医療機器メーカーで社内翻訳をしていて、医療機器翻訳はやりがいがあると感じていました。そこで、もっと知識を深めたいと思いサンフレア・アカデミーの「医療機器和訳演習」を受講し始め、TQEを目標に設定しました。

6.TQE合格のために苦労した点、悩んだ点はどういったことでしょうか

「医療機器和訳演習」の受講がTQE対策になりました。私は通信講座を選びましたが、先生からのフィードバックがきめ細やかで、こちらからのどんな質問にも丁寧に対応してくださるので、通信講座にありがちな不便さを感じることもなく、苦労といっても楽しいものでした。様々なご指摘をいただくことで、自分の読解力や調査力の足りなさを改めて痛感し、また、自分ではたどり着けなかった新たな観点を提示していただくことで、原文と訳文に対する理解が以前より深まったと感じています。

7.苦労した点、悩んだ点はどのように解決されましたか

上記6の続きになりますが、悩む点があっても先生にお伺いすることでその都度解決できました。
 また、実際の受験時ですが、課題の内容が難解かつ馴染みのないものだったので、あいまいな状態で翻訳し始めるとどこかで破綻するだろうと思い、翻訳作業の前に時間をかけて情報収集し、原文を繰り返し読んで内容の理解に努めました。ある程度イメージをつかんでから訳したので、翻訳作業は思いのほか早く進みました。そして翻訳後はもちろん何度も見直しました。(それでも、提出した訳文にはまだまだ改善の余地があると思います…。)

8.今回合格された分野を受験するために参考になる書籍、資料、ウェブサイトなどはありますか

医療機器のTQEを検討されている方には、私は「医療機器和訳演習」の受講をお勧めします。講座の課題は、取扱説明書、論文、添付文書など医療機器分野の文書を幅広く網羅しているので、ここで一通り訳しておけば守備範囲が広がり、実際に案件を受注する時の安心感にもつながると思います。
 またウェブサイトについては、英辞郎やWeblioは参考になるのでよく参照しますが、特に専門用語は、実際ほとんど使われていなかったり限定的な意味でしか使えない訳語も多くみられるので、見慣れない訳語をそのまま使うことはありません。Google Scholarなどの論文検索サイトや各学会の用語集をハシゴ検索し、複合的に見て判断しています。なお今回、TQE合格記念に「南山堂 医学英和大辞典」を購入したので心強い味方ができました。

9.これからの翻訳者としての計画を教えてください

まず喫緊の課題は、翻訳の質を向上させること、そして翻訳スピードを上げることです。私は特に検索に時間を費やしてしまうので改善が必要です。それから、機械翻訳との良い付き合い方を習得することも必須だと感じています。中長期的な計画としては、医療機器の知識を深めるために医薬を含めた医療分野の勉強を進めて世界を広げたいです。
 そして、健康を維持しつつ翻訳を続けて、ちゃんと最後の納品を済ませてから老衰で安らかに人生を終えられたら、自分にとって最高の翻訳人生だと思います。

10.TQE合格を目指して勉強中の方々に、メッセージをお願いします

TQEは、現在翻訳者を目指している方にとって、必ずしもその合否を問わず貴重な学びの機会となりますが、すでに翻訳者としてお仕事なさっている方にも大きな収穫がある、と私は思います。一般的なトライアルや普段のお仕事では、自分の訳文がどれくらいできているか・できていないか、またどのくらいのレベルにあるのかを実感する機会がなかなか無いからです。
 今回、このような寄稿の機会をいただきましたが、実際のところ、私も皆さんと同じく翻訳を志し、勉強を続ける道半ばにおります。そしてその道には終わりがないところが、翻訳の楽しいところだと思います。今の努力が必ず今後の役に立つと信じて、一緒に頑張りましょう!私も、その時々の自分の立ち位置を確認するため、今後もTQEを受験しようと思います。

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