コーヒーブレイクde翻訳
出版翻訳や、翻訳道場を始めとする翻訳指導など、日々の業務で感じたことをつづっています。
読書会に初参加します(18/11/19)
SNSで各種読書会のお知らせやお誘いを見ますが、これまで一度も参加したことがありませんでした。課題の作品に興味が持てなかったり、時間的都合が合わなかったり。出不精、というのもある(困)。

今回、興味の持てる、しかも時間的に都合のよい読書会のお誘いがあって、参加することにしました。

課題作品: 『オオカミを森へ』キャサリン・ランデル著、原田勝訳(小峰書店)
場所: ブックハウスカフェ(神保町)
日時:12月8日(土)15:30~17:30
こちらをクリック!

訳者の原田さんは児童書・YA分野で活躍する翻訳家で、さらに言うなら、大学の同期で軟式テニス部の「同じ釜の飯」仲間。主宰が気心の知れた人たち、というのも参加を決めた要因です。

読書会に出るためには、感想を言えるように作品を読んでおかなければなりません……と思うので(そんなに硬く考えなくてもいいよ、気楽に参加できますよ、と言ってくれる人もいますが、きっと参加者は嬉しそうに楽しそうに本の話をするでしょうから、それに参加できないのはさみしいので)、ペンと付箋を手に、ゆっくり読み始めました。

そう、ゆっくり、がミソ。一文一文をかみしめながら、ストーリーに浸りながら。そしてふと感じたこと、たとえば、「フェオ、どうした!」「そうだよね、そう思うよね」「すごいハイテンションじゃん!」「意外と賢いね」などなど、難しいことは考えずにありのままの気持ちを付箋にメモして貼っていきました。翻訳書なので、訳文や訳語で気になったこともメモしますが、それ以上に、ストーリーに対する純粋な感想が多い。ずっと多い。鬱陶しいほどの付箋がついてしまいました。こんなに深く自分の気持ちと対話しながら本を読むなんて、読書会という機会を与えられなければしなかったかもしれません。

ところで『オオカミを森へ』はロシアが舞台で、そこも興味をそそる要因になっています。大学4年のときに一般語学でロシア語を選択したこと(2か月で挫折!)。2004年に『ロシアの神話』を翻訳したこと。2011年にThe Kitchen Boy: A Novel of the Last Tsarをサン・フレアさんの文芸翻訳講座の課題にしたこと。続けて著者が同じThe Romanov BrideとRasputin’s Daughterを読んだこと。『スターリンの娘 「クレムリンの皇女」スヴェトラーナの生涯』(白水社)を読んでいること。そしてロシア語通訳・作家の米原万里さんのエッセーや『オリガ・モリソヴナの反語法』(集英社文庫)が大好きなこと。

フェオの敵役は、ロシアの負のイメージを体現しています。けれどフェオを助ける人々に焦点をあてると、ロシアの懐の深さ、親しみ、温かみを覚えます。ロシア物、面白いです。この作品を読んだことで、ロシア物に興味を持つ人が増えるかもしれません。読書会ではみなさん、どんな感想を聞かせてくれるでしょうか。当日が楽しみです。

読書会の前に整理しないと……

絶版のようです、残念。

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