ひとり演習
ジェーン・エア 演習4(18/04/02)
 We entered the quiet and humble temple; the priest waited in his white surplice at the lowly altar, the clerk beside him. All was still: two shadows only moved in a remote corner. My conjecture had been correct: the strangers had slipped in before us, and they now stood by the vault of the Rochesters, their backs towards us, viewing through the rails the old time-stained marble tomb, where a kneeling angel guarded the remains of Damer de Rochester, slain at Marston Moor in the time of the civil wars, and of Elizabeth, his wife.
 Our place was taken at the communion rails. Hearing a cautious step behind me, I glanced over my shoulder: one of the strangers—a gentleman, evidently—was advancing up the chancel. The service began. The explanation of the intent of matrimony was gone through; and then the clergyman came a step further forward, and, bending slightly towards Mr. Rochester, went on.
 “I require and charge you both (as ye will answer at the dreadful day of judgment, when the secrets of all hearts shall be disclosed), that if either of you know any impediment why ye may not lawfully be joined together in matrimony, ye do now confess it; for be ye well assured that so many as are coupled together otherwise than God’s Word doth allow, are not joined together by God, neither is their matrimony lawful.”

  静かで質素な教会にはいった。白い祭服姿の牧師が、書記をしたがえて簡素な祭壇で待っている。静かだ。二つの影だけが遠くの隅で動いている。予想は当たった。あの二人がわたしたちより先に知らぬ間に中にいて、ロチェスター家の墓所の脇でこちらに背を向けて立ち、時代を感じさせる古びた大理石の墓を柵越しに眺めていた。そこはひざまずいた天使の像が見守る墓所で、清教徒革命時にマーストン・ムーアで戦死したデイマー・ド・ロチェスターとその妻エリザベスの遺骸が納められていた。
 わたしたちは内陣の手すりまで進んだ。そっと歩く足音が聞こえたので肩越しに振り返った。するとあの二人のうちの一人が、明らかに紳士だが、内陣に近づこうとしていた。式が始まった。結婚の意思の確認がすむと、牧師が一歩前に進み出て、ロチェスター氏に向かって少し腰をかがめてこう続けた。
「お二人に申しつけます。心に秘めたことが明らかにされる最後の審判で答えるように、もしお二人のうちどちらかでも、法に従って結ばれてはならない妨げになるものがあるのでしたら、今ここで申し出てください。神の言葉によって許されることなく結婚する者は、神によって結ばれることはなく、またその結婚も法に従うものではありません」


*教会の構造や場所の名称になじみがないので、辞書に出ている訳語を頼るしかありません。ネットでイラストや写真などを参照して、人の位置や動きに合うかどうか、確認します。
*all was stillのstill、「じっとしている・動かない」と「静か」の二つがあります。動かないのだから音もしない、静か、というように意味はつながるらしい。この場合も、誰も動かないから静か、と考えます。
*同じくall was stillで、続いて:コロンがきています。コロンは理由や説明を表わすのが一般的ですが、ここは「すべてが静かだった。けれど二つの影だけが動いている」というbutの意味に取れます。演習1からずっと、コロンとセミコロンの使い方に考えさせられています。
*our place was taken at…で、take one’s place「(決められた)席に着く」という訳がありますが、結婚の儀式のために教会に行った二人の動きを考えると、椅子に座るとは考えにくい。教会に入って、真ん中の通路(身廊)を進み(その間に見知らぬ男たちを観察しています)、一段高い内陣の手前の柵の前(新郎新婦の定位置)に立った、と考えるのが自然ではないでしょうか。伝統的な結婚式では、牧師の前にひざまずくことがあるそうですが、それだと次の場面(演習5)のMr. Rochester moved slightly, as if an earthquake had rolled under his feet: taking a firmer footing,につながりにくいと思います。
*was advancing up the chancel進行形なので近づいてくる様子を表わします。upは「上の方へ」、内陣が高いところにあるのでupを使ったか?
*登場人物は、ロチェスター氏とジェーンと見知らぬ二人とpriestとclerkのはずですが、clergymanという表記が。ここではpriestと同じ意味になります。
*I require and charge you both…のくだりは、古風な言い方なので、「汝らに求む」などと訳すのが望ましいのですが、不慣れなので、口語的に訳しました。

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