コーヒーブレイクde翻訳
出版翻訳や、翻訳道場を始めとする翻訳指導など、日々の業務で感じたことをつづっています。
ルビの話(14/10/06)
話題の『鹿の王』(上橋菜穂子著、角川書店)上巻を読み終わりました。帯に養老孟司さんの「冒険小説を読んでるうちに、医学を勉強し、さらに社会を学ぶ。一回で三冊分」という推薦文がついています。まだ下巻は読んでいないけれど、その通り。こういう手の本は好きです。

ところでこの作品、難しい漢字をふんだんに使っているので、ルビが多いんです。それだけでなく、特殊な読み方をさせたい漢字もたくさん! どこかの国の言葉なんですかね、それにはカタカナでふっています。たとえば物語の舞台となっている帝国の名前「東乎瑠」に「ツオル」、登場する動物も「飛鹿」で「ビュイカ」、「山犬」で「オッサム」など。いちいちルビをふっているわけではないので、読み方を忘れてしまうと、何ページか戻って探さなければなりません。けっこう頭の体操になる、タフな本です。

子ども向けの本では、漢字を制限したり、「総ルビ」にしたりして、子どもたちがスムーズに読めるようにしています。つい先日、子ども向けのバレエ・ガイドの校正が終わったのですが(発売は来年3月なので、近くなったら宣伝しますね)、その本は総ルビで作っています。たとえば「劇場」「舞台」などは、子どもでも漢字でイメージを持ってほしいと思ったので、「げきじょう」「ぶたい」とはせず、漢字で表記してルビをふっています。親が一緒に読むことも勘案しています。ただ、「一つ」にも「ひとつ」とルビをふることになるので、うっとうしく感じるのが難点。

そういえば、名探偵ポワロのシリーズが完結してしまいます。きょう10月6日が最後の事件の放送。
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見逃せません。そのポワロ、Mon amiとかBonとか、ドラマの中でよく言いますね。ベルギー人なのでフランス語なのですが、これなども、「友よ」と書いて「モナミ」、「いいでしょ」と書いて「ボン」とルビをふるんでしょうか。ポワロの口癖として、そのまま「モナミ」「ボン」で頭の中は通過してしまいますけど。

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