コーヒーブレイクde翻訳
出版翻訳や、翻訳道場を始めとする翻訳指導など、日々の業務で感じたことをつづっています。
発地主義と着地主義(14/11/25)
発地主義と着地主義――この言葉(たち)、知っていますか? 先日友人が、『ミステリマガシン』11月号に載っていた書評を紹介してくれました。その中で出てきた言葉。
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原文に近く訳す発地主義と、読者に親切な着地主義、ということですが、これに関連して、こんな記事も見つけました。
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「翻訳者は発地から着地までなめらかに読者を連れて行くのが役割である」(翻訳者の日暮雅通さん)

これらはフィクションの翻訳に関する記事ですが、ノンフィクションでも言えることだと思います。わたしは基本的には発地主義的な考え方ですが、今までの翻訳を思い出すと、どうもそれを貫いてはいないようで。

原文に近く訳したために、これでは読者に不親切だ、と改訳を求められたことがあったし、最近訳した子ども向けのバレエのガイドブックでは、何を伝えたいのかを読み取った上で、一部リライトに近いこともした。実際の仕事では、着地主義に近くなっている気がするのです。どうやら、何を訳すかによって、読者が誰かによって、どちらの型に近くなるかが決まるようです。

日暮さんの言う「発地から着地まで…」は、難しいけれど目指すべき考え方だと思います。原文を生かしながら、いかに読者をひきつける訳文を作るか。これ、名翻訳者と呼ばれる人は無意識に行なっているんでしょうね。

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