コーヒーブレイクde翻訳
出版翻訳や、翻訳道場を始めとする翻訳指導など、日々の業務で感じたことをつづっています。
他人の生き方を参考にする(16/09/24)
3か月前に出した企画がボツになって返ってきました。写真満載の有名女優の自伝なので、芽があるかな、と思ったのですが、残念な結果になりました。編集者の説明によると、自伝や評伝は売れないのだそうです。その出版社だけでなく、他でも同じことを言われました。

わたしが小学生の頃は伝記が流行っていたように思います。世界の偉人、日本の偉人の本が学校の図書室にたくさんありました。好きだったのはケネディ一家の話。最近では子どもには教えたくない負の面が暴露されたりしていますが、当時は純粋に、すごいなあ、偉いなあ、自分も頑張りたいなあ、などと思ったものです。

他人の人生を読んで、そこから得ること、ありますよね。それをやったら痛い目に遭うとか、こんなふうにすればピンチがチャンスになるとか、生き方のヒントになるはずです。同じように、人とのリアルなつきあいの中にもヒントはたくさんあります。翻訳に関して言えば、洋書の森のセミナー後に開かれる懇親会やおしゃべりサロンなどで出会った人たちからも、勇気づけられたり、反省させられたりする話を聞いています。たとえば:

・仕事の打ち合わせの席で、家事都合でスケジュールが、と言ったとたんに、それまでにこやかだった相手の表情が変わった。それからは、家庭の話はしないようにしている。

・子どもの送り迎えがあるので仕事の期日を延ばしてほしい、と言った翻訳者が、それでは仕事に対して無責任だ、と叱られた。

・育児家事の合間に勉強をしている。いつまでこんな状態が続くのだろう、いつ翻訳者になれるのだろう、と悩みつつ。

懇親会やおしゃべりサロンは翻訳者が集まる場なので、本の選び方や編集者とのつきあい方、レジュメの書き方など、仕事に関する悩みや相談、雑談が主ですが、ときには、女性翻訳者ならではの悩み――家庭・子育てと仕事のバランス――が話題になります。胸の内にしまっていたしんどいことを吐き出して気持ちを軽くするのもいいし、そういう話を聞いて、自分だったらどうするか、と考えてもいい。仕事の話だけでなくプライベートの話もできる場だって、必要ですね。仕事の仕方を学んだり考え直したりしています。

来月10月15日、洋書の森では亀井よし子先生のセミナーが開かれます(注)。洋書の森のセミナーではただ一人の女性講師。男性講師とは違う視点で、これまでどのように仕事と向き合ってきたか、どのように仕事と家庭のバランスをとってきたか、懇親会の席で伺ってみたい。仲間内で慰めあったり、情報交換したりするのとは別に、双六の先を歩いている先輩の生身の人間としての話を聞けたら、どんなにいいでしょう。厳しい話になるかもしれませんが、それでも、当日が楽しみです。

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わが家のおはぎ。あんこは小豆から煮てこしあんにします。右は黄な粉。お彼岸は墓参りとおはぎ作りが大事な仕事。翻訳の仕事はそれに合わせて詰めます。

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