コーヒーブレイクde翻訳
出版翻訳や、翻訳道場を始めとする翻訳指導など、日々の業務で感じたことをつづっています。
2016年から2017年へ(16/12/22)
諸事情により、15日くらいに更新すべきだった「ひとり演習」をスキップしました。きょう22日に「コーヒーブレイク」を更新して、2016年を締めたいと思います。

2016年は、2015年12月に出版された『千の顔をもつ英雄』(早川書房)の重版が何回かかかり、つい先日5刷に達したことが、翻訳者の誇りとして(そして収入の意味でも)一番大きな出来事になりました。5刷はわたしが訳した本の最高記録。それまでは3刷が最高でしたから。この本の仕事をいただいたきっかけは、洋書の森のボランティアスタッフであり翻訳者兼フリー編集者である鈴木豊雄さんが早川書房の仕事の一部を手伝わせてくださったことです。その縁で早川書房の編集者と知り合い、何度かリーディングをさせていただいた中で声をかけられた仕事でした。

そして2015年3月に出版された『バレエの世界へようこそ』(河出書房新社)も今年に入ってから重版され(これは原稿料扱いだったので、残念ながら印税は発生せず)、さらに友人の知り合いのお嬢さんがこの本を気に入ってくれて、わたしに手紙を書いてくれたという、思いもよらないご褒美がありました。そのお嬢さんは小学2年生で、バレリーナになりたくてレッスンに励んでいるそうです。「読者」の生の声が届けられるなんて、訳者冥利につきます。『バレエの…』も、知り合いの紹介でアプローチできた編集者からリーディングの仕事をもらう中で、声をかけられた仕事でした。

上記どちらの本も、周囲の人々との縁の中から生まれました。翻訳はパソコンの前で一人格闘する仕事ですが、仕事を獲得するには外に出て、関係者と話して人となりを知ってもらって、そうして人対人の感覚でアナログに付き合うことが大事だと、痛感させられます。

しかし、どちらも前年の作品の話。今年は何もできなかった、ということになるんでしょうね……。でも、でも、です、現在、2点の絵本の仕事が「仕掛かり」状態なのであります!! どちらも編集者からいただいた話で、編集会議でゴーサインが出さえすれば、今年のタネが来年芽吹くことになります。今はただひたすら祈るのみ。

祈るだけではなくて積極的な攻めも必要。今年2冊、面白そうな本を見つけました。1冊は出版社2社で断られたので、来年もう1社に挑戦します。またもう1冊は、この年末年始に家事の合間を縫ってレジュメを仕上げ、面識のある編集者に持ち込んで相談する予定です。1月半ばを目指してがんばらなくては。

このブログも、2014年9月に開設してから、「ひとり演習」と合わせて80本以上をアップしました。すんなり書けるときもあれば、さんざん悩んで何度も書き直して、ようやくアップできる記事になるときもあります。翻訳のようによりどころにする文章がなく、最初から作り出さなければならないわけで、これは大きな訓練になっています。書く話でもう一つ、JTFジャーナルの7/8月号に「翻訳と私 わたしを導いたもの」というエッセーを載せていただいたことも、特筆すべきでしょう。ここにも縁の力が大きく働きました。
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いろいろあった2016年、最後に個人的なビッグイベントがありました。上の娘が結婚して、戸籍上独立したこと。年をとるわけです。なんせ来年わたしは還暦。でも、人と会い続け、本を探し続け、文を書き続け、翻訳者を続けます。みなさま、良いお年を。

結婚披露宴の最後に娘からもらったバラの花束の一部。がんばれ!

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