コーヒーブレイクde翻訳
出版翻訳や、翻訳道場を始めとする翻訳指導など、日々の業務で感じたことをつづっています。
初めての対訳本(17/06/11)
友人の紹介で、初めて対訳シリーズの翻訳と解説をしました。
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ジキル氏とハイド氏の物語は、多くの翻訳や児童向けの抄訳が出ています。有名な話なので、読んだことがなくてもだいたいのストーリーを知っている人は多いでしょう。実はわたしもちゃんと読んでいない口。

IBC対訳ライブラリーは、英語を読む楽しみを知るためのシリーズで、見開きの左ページが原作をリライトした英文と語釈等の脚注、右ページが対訳になっています。さらに、「覚えておきたい英語表現」のページが何か所かにはさまり、学習書としての体裁を整えています。

今回の仕事、リライトされた英文のため、当然内容がはしょられています。だから原作をきちんと読んでいないわたしにとっては、理解しにくい部分がありました。そういう箇所は、原作にあたって確認するのですが、インターネットの普及はほんとうにありがたい、と改めて思いました。Gutenbergをはじめとする、フリーのオンラインeBookがいくつか見つかるからです。それにしても原作は難解な単語が多く、複雑な心理描写が丁寧に描かれるからこその読みにくさがありました。リライトされると、その辺が整理されてわかりやすくなる一方で、少々物足りなさも。それでも次の展開を期待させるスピード感が読者を物語の世界へ誘います。リライトという仕事もすごいな、と思います。まるで原作を読んだかのような気にさせるのですから。

解説を書くという仕事は、サン・フレアアカデミーのe翻訳スクエア「翻訳勝ち抜き道場」や他の場面でも経験がありましたが、それらはWeb上の話。紙の本で担当するのは初めてです。現在よりも多くの人の目に触れるかもしれないと思うと、緊張しました。それでも書いているうちにそういうことは忘れて、各種辞書や参考書、ネットの情報など、できるだけたくさんの情報源から、役に立ちそうなことをみつけてまとめました。提示された報酬を考えると、赤字覚悟の大サービスに近いけれど、楽しかった。英語(翻訳)の勉強はアルファベットだけじゃないんだよ、ということをわかってもらえればいいな、と思います。

「まえがき」も書きました。これこそ初めての経験。これを読んだ人が本編へのページをめくると考えると、責任重大です。編集者が「翻訳で苦労したところ、考えたことを書いて下さい」と言ってくださったので、素直に書いてみましたが、評価はいかが?
 

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