コーヒーブレイクde翻訳
出版翻訳や、翻訳道場を始めとする翻訳指導など、日々の業務で感じたことをつづっています。
酷暑の中で(18/08/22)
残暑お見舞い申し上げます。世界的に異常気象、おまけにインドネシアでは地震もあって、地球が泣いている、って誰かが言っていましたが、ほんとうにヒドイ夏になっています。去年は残暑が短くて、あっという間に秋が来ました。今年もそうなってほしいですね。

8月、あまりに暑いので難しいことは休み、お気に入りの赤川次郎の『三毛猫ホームズ』シリーズを読んで、ゆっくり過ごしました。以下の3冊は、その合間にアンテナにひっかかった本です。


1.児童文学『スーホの白い馬』の作者が亡くなったとネットニュースで知りました。『スーホの白い馬』には思い出があります。娘が小学校2年生のときの学芸会の演目だったのです。娘がスーホを演じ、わたしはPTAの役員をしていた縁で、何人かのお母さんたちと一緒に衣装を作ったり小道具を用意したり、場面に合わせた音楽を選んで編集したりして、お手伝いをしたのでした。

『スーホの白い馬』は教科書に載っていましたが、先生が絵本を持っていらして、それをもとにイメージを膨らませて裏方に励んだ記憶があります。人と馬の美しい愛情の物語ですが、理不尽な仕打ちに打ちのめされる悲しいお話でもあります。恐怖や悲しみ、怒りの描写があると、愛情深い物語はより深く濃く読者の印象に残るのだと思います。でも個人的には悲しいことの方が強く残ってしまって、愛情物語というより悲しいお話、という印象が残りました。当時の小学生は、愛情の部分だけに惹かれたのでしょうか。それとも権力にモノを言わせる為政者にも何かを感じたのでしょうか。機会があったら聞いてみたいものです。

2.バレエ関係の仕事が続いたので、その方面の新しい本を探していたら、目を引く表紙の絵本を見つけました。An Unlikely Ballerina (by Krystyna Poray Goddu)。ユダヤ教信徒の家に生まれたイギリス人の女の子が、弱くてうまく歩けない足を治すためにバレエを始め、やがてバレエに魅了されて有名なバレリーナになるお話。アリシア・マルコヴァの幼少期を描く絵本です。

その絵が素敵なのです。イラストレーターはCosei Kawa。日本人名?と思ったので調べてみると、日本人の絵本イラストレーターであることがわかりました。頭が大きくて、手足が細い女の子の絵。一風変わったイラストですが、どこかで見たことのあるような気もします……。興味が湧いたので、このCosei Kawaさんが描いた別の本も注文しました。内容がよかったら、レジュメにして提案してみようと思います。

3.最後にもう一冊。サマセット・モームの『月と六ペンス』、金原瑞人さんの新訳です。じつはおかしな夢を見ました。お世話になっている編集者が、社内の書架から古めの本を何冊も取り出して、わたしに持たせたのでした。タイトルは見えませんでしたが、古典、という印象だけ残っています。夢ですからね、ご本人に聞くわけにはいきません。勝手に解釈して、古典を読め、と言われたことにしました。というわけで、たまたま寄った本屋でこれを購入しました。そういえば、土屋政雄さんの訳でも出ていますね。訳文の勉強のために比較するのも面白いかもしれません。(秋の宿題に?)

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