コーヒーブレイクde翻訳
出版翻訳や、翻訳道場を始めとする翻訳指導など、日々の業務で感じたことをつづっています。
有料本屋、文喫(19/03/24)
もう3月も終わりですか、なんということ!! 前回こちらに投稿したのは2月25日。1か月たってしまいました。この数週間、体調がいまいちで医者通いが続き、またどうしても読み通したいシリーズものの本があって、つい……(そういう言い訳はしてはいけない、と恩師に教えられたのを忘れたわけではありませんが、つい)。

さて、前回の記事で紹介した、六本木の有料の本屋ですが、3月9日に行ってきました。

文喫
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想像していたのより小さかったです。入ってすぐの受付スペースは天井が高く、壁一面に雑誌が飾られていて、オーッ!と目を見張りましたが、有料スペースは書架スペースと喫茶もできるテーブル・イス(またはソファ)のスペースが半々くらいで、一般の本屋より売り場面積(書架が占める面積)が小さい、と思いました。日本文学とか海外文学、科学、建築など、ジャンルは幅広く展開していますが、それぞれの書架に収められている本の数は少ない。ただ厳選されている印象はありますね。売れ筋というだけでなく「おススメ」的な本もあり、自分の好みを超えて興味を持たされた本もあります。また、しっかり記憶はしていませんが、書架自体、木製だったかな。本好きのお宅の本棚みたいだ、と感じたのを覚えています。大量の本に圧倒される感覚はなく、共存できるというか、一冊一冊と向き合えるというか。居心地のいい書架スペースでした。

いくつかの書架の間を歩いて、目についた本を5冊抱えて、お代わり自由のコーヒーをもらって、壁際のテーブル席に居場所を決めました。本を積んで読みふける人、パソコンを開いて仕事なのか勉強なのかしている人、友人と小声でおしゃべりしている人、まだ昼前なのにランチを食べている人などいろいろいましたが、壁際だったこともあるし、けっこう静かだったので、他人のことは気になりませんでした。

5冊を試し読みして、そのうち購入したのは3冊です。『東西ベルリン動物園大戦争』(ヤン・モーンハウプト著、赤坂桃子訳、CCCメディアハウス)、『こうしてイギリスから熊がいなくなりました』(ミック・ジャクソン著、田内志文訳、東京創元社)、『わたしは英国王に給仕した』(ボフミル・フラバル著、阿部賢一訳、河出文庫)。

『こうしてイギリスから…』と『わたしは英国王に…』は前から気になっていた本ですが、実際に手に取って、ぜひ手元に置きたいと思いました。とくに『こうしてイギリスから…』は、小ぶりな本の作りとカバーに隠れた本体のデザイン画、訳文とイラストの調和がすばらしい! 大いに気に入りました。そして『東西ベルリン動物園大戦争』。これはまさかの収穫でした。ドイツ語からの翻訳物はめったに読まないのですが、タイトルに惹かれて読み始めると面白い。翻訳物は訳者との相性があって、内容に興味をもっても訳文についていけないというケースがあるのですが、これは大丈夫。最初の数ページを読んで違和感を覚えなかったし、動物園の話なので、ゆっくり時間をかけて読もうと思ったわけです。「東西ベルリン」が当たり前だった昭和生まれとしても興味をかき立てられる内容です。

新しい本が何冊でも読めて、コーヒー・お茶がお代わり自由、ランチも食べられて、時間制限なくいられて。入場料1500円(税抜)は決して安くはないけれど、家事から離れてぜいたくに過ごせました。もし時間とお財布に余裕があったら、お試しください。

ところで嬉しかったことが。神話の棚には拙訳書『千の顔をもつ英雄』が鎮座していたのです! キミも選ばれたのね。

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