コーヒーブレイクde翻訳
出版翻訳や、翻訳道場を始めとする翻訳指導など、日々の業務で感じたことをつづっています。
柴田元幸先生の「翻訳教室」から(19/04/18)
去る4月13日、日本出版クラブで洋書の森主催のセミナーがありました。講師は柴田元幸先生。第1部は課題の解説、受講生の訳の添削などで勉強する「翻訳教室」で、第2部は先生が映像に合わせて朗読する(友人の言葉を借りると)「複合芸術」でした。
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「翻訳教室」は、いわゆる英文解釈は飛ばして、内容の解釈を考えたり、助詞や表記などの日本語表現に注目したりと、表現としての翻訳を考察する講義という印象を持ちました。セミナーから数日たってプリントを見直すと、わたし、次のようにメモを残しています。

・一文単位または段落単位で全体の意味をとらえた上で、どのように表現するかを考えていいのかな? 最初に誤訳していたら、あとに響く。
・耳で聞いてわかる訳文にする。訳文を日本語として読んで手を入れる、と近い。
・原文に凝った表現が使われている場合、それをどの程度まで重く訳すか。古典は古典らしく凝った言葉、古い言葉の方がいい?
・原文の呼吸を無視しない。それはわかる。でも、she saidが省略できない、ということになる?

これから参考にしたいと思った翻訳法は、上の一番目、「全体の意味をとらえた上で…」です。メモしたように、最初に誤訳してしまったらアウトなので、鉄壁の英文解釈力が大前提ですね。そして内容を正しく理解するための柔軟で論理的な考察力が求められるのも明らか。かなりハードルは高そうです。

でも試したい。そのために必要なのは、読んで英文解釈力を高め、訳して日本語力を養い、できれば添削(指導)を受けて弱点を知る、でしょう。特に添削(指導)については一人ではできませんから、これからも機会をみつけては、実践的セミナーに参加しようと思います。

久しぶりの講義で、頭の奥の方に引っ込んでいた翻訳の心得を、表に引っ張り出すことができました。柴田先生の授業、また受けてみたいな。

ドイツ語から翻訳された本はめったに読まないのですが、これは面白い。ドイツが東西に分かれていた昭和の時代を知る者としても感慨深いものがあります。

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